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丸井グループ社内報 Challenge World 3月号 Vol.402

テキスタイル開発部の仕事の一端をご紹介します!

-糸と織と加工の組み合わせは無限。日々の努力で新たな提案をするのも開発のお仕事-

[ 軽量ダウン素材 ]

ダウン用に開発された素材は、軽くてしなやか、そして丈夫でダウンプルーフにも強い両極を持ち合わせた素材。
シーズン毎に改良を重ねることで要望は高くなっていくが、様々な糸や組織を組み合わせることで解決へ導き、安定した量産につなげることも丸井織物の開発力。

[ 新感覚のストレッチ ]

「リラックスストレッチ」は身体の動きに合わせてしなやかに伸びる新しい織物。
素肌にも心地よく、自然に伸び縮みする感覚は言葉では伝えにくい…です。
設計の密度を誤った際に偶然生まれたものも有りましたが、予想外に物性検査もクリア。
機能や要望に応えるだけではなく、感覚や独創性を持って提案することも、丸井織物の総合力のひとつ。

[ FN加工 ]

FNとは合繊で作り出す風合い「フューチャーネイチャー」のこと。
倉庫精練の加工で微細なシワを作り出すことで、天然繊維のような表情に。
新たな素材を生み出すために試行錯誤中。途中経過で製品化の可能性があるものが生まれるが、理想のFNに近づくまでもう少し!

[ 撥水の未来 ]

生地に加工することで水をはじく「撥水」。
これまではフッ素化合物によって効果を得ていたが、フッ素不使用の技術が進化した「CO撥水」の導入が進んでいる。
しかしチョークマーク(剥離)という課題があり、その解決に取り組んでいる最中。
架橋(接着)材だけではなく、機屋として何ができるのか?グループの強みを生かし、糸や組織からのアプローチを模索している。

[ 海外視察 ]
視察で訪れたISPO(国際スポーツ用品専門見本市)では、サーキュラーエコノミーやモノマテリアルへの流れを感じた。
これは資源、素材、製品を循環させる究極のリサイクルのことで、今後は必要不可欠。
国内ではサステナブルが浸透してきたが、川中企業としてさらに先を見据え、CSR(企業の社会的責任)も含めて何ができるのか。
機能だけではなく、社会に必要とされる開発にも取り組んでいる。

>>> 丸井織物のテキスタイルをもっと知りたい方はこちらから。
2023/24 New Collection

[ 更なるシナジーに期待! ]

カプセルボックスが丸井グループの企業となって1年。
新しい東京オフィスに引っ越してお隣さんになったSCM事業部の素材に、シルクスクリーンでプリントをしてみることに。
繊細な生地なので前例があまりないものの、テストではインクのノリに問題は無し!
ストレッチの効いた」この素材をどう生かすべきか…。
リサイクル素材を使ったバッグにも興味があるので、開発部の皆さん、よろしくお願いいたします!

 

会長の一言

丸井織物 宮米織物 倉庫精練 代表取締役会長 宮本 徹

『まずやってみる』スピードが大切

ビジネスは不確定要素が多く、ほとんどのことはやってみないと分かりません。そういうと身も蓋もありませんが、考えた通りに物事が運ばなく想定外のことが起きます。新しいことは誰よりも早く始めることが大切です。「まず、やってみる」そして、そこから学び、再びトライすることの繰り返しです。多くのトライを積み重ねた者が結果として多くを学び、多くの成果を上げていくのは必然なのかもしれません。
経験は仕事をスピーディーに進めるうえでは貴重な力になりますが、思考の段階では邪魔になる場合もあります。そして自分の知識や経験の外にある物事に対してついつい否定的になりがちです。
「まず、やってみよう」という意識が大切です。