織物生産工程

事業紹介

織物生産工程

Process

国内最大の合繊織物生産量を誇る丸井織物。1,100台を超える先進織機をIT技術でコントロール&マネジメントし、高品質の織物を変種変量のニーズに対応して生産しています。マス・カスタマイゼーションによる次世代のモノづくりの実現を目指して、日々改善を進めています。

1.原糸入荷

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生機(きばた)の原料となる原糸は日本のみならず世界中から調達しています。荷受けされた原糸は、立体自動倉庫で保管されロケーション管理がされます。出庫要求指図に従い先入れ先出しで生産工程へ供給しています。

2.撚糸

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織物の風合いを良くしたり、製織性向上のために原糸に撚りをかけたりする工程です。当社では甘撚と強撚の撚糸機を保有しており、織物設計の目的に応じての撚数の設定が行われます。一般的に甘撚糸は経糸(たていと)用、強撚糸は緯糸(よこいと)用として使用されます。

3.整経・サイジング

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この工程では指定された本数の経糸をビームに巻上げ、糊を付けます。経糸は製織時に一定の張力をかけられて動かされますのでこすれたりしごかれたりしますが、糊で被膜を作ることでダメージを防ぎます。また、サンプル整経機や部分整経機を保有し、迅速なサンプル生産や小ロット注文のご要望にも対応が可能です。

4.巻返し

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整経・サイジングされた経糸を、製品の規格に合った経糸本数に巻き取る工程です。七尾工場は自動化をコンセプトにした経糸準備工場で、搬送自動システムや生産情報のデジタル化が行われています。生産条件の履歴追跡を可能とするトレーサビリティシステムを構築しています。

5.綾取り

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ビームに巻かれた経糸を1本1本交互に綾ヒモを通す作業です。この綾ヒモを通すことで経糸を整列させ、順番に綜絖(ヘルド)または筬(おさ)に通していくことができます。綾取り機という機械により自動で綾を取ることができます。

6.引通し

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引通し(ドローイング)とは、経糸を綜絖と筬に通す工程です。当社ではドローイングマシーンを複数台設置して自動化させています。最新のマシンではカメラにより経糸を1本1本高精度に検知することが可能となり、前工程の綾取りが不要となっています。

7.製織

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当社ではウオータージェットルーム、エアージェットルーム及びレピアの3タイプの織機により生機を製織しています。すべての織機は電装化されインターネットを介してコンピューターにつながっており、リアルタイムで生産情報を見える化するとともに、データの収集がされ改善活動に生かされています。

8.乾燥・検査

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乾燥機は生機を乾燥させると同時に、自動検査システムの画像認識により欠点を判定しています。最終検査の検査員のモニターには、この乾燥機の判定情報や織布工程で検出された異常生産情報も表示され、精度の高い効果的な検査を行っています。「品質は工程で作りこむ」を品質ポリシーに各工程での品質保証を徹底しています。

9.出荷

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検査後の生機はバーコードラベルが貼られて、自動製品倉庫に保管されます。出荷先で問題が発生した際には、バーコードラベルからこの製品の生産履歴がトレースバック可能です。生機は出荷指図に基づき各地の染色工場へと出荷されていきます。