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植物由来の抗菌 PLA(ポリ乳酸)マスクを開発―ニュースリリース

丸井織物株式会社(本社:石川県鹿島郡、代表取締役社長:宮本 好雄)は、天然由来の抗菌繊維と言われる“PLA(ポリ乳酸)”で作られたマスクを、12月2~4日に開催される「高機能素材Week 第3回 高機能塗料展」の抗菌材料ゾーンにて発表いたします。

▲図1:“乳酸”と“酸”のダブルで抗菌効果を発揮するPLAマスク(サンプル品)。

新型コロナウイルスによるマスク需要の高まりを受け、これまで「ひんやり夏用マスク(接触冷感生地)」「無重力マスク(超軽量生地)」等でマスクの悩みを解決してきた丸井織物が、次は抗菌のメカニズムに着目。

丸井織物ではこれまでティーバッグ用のPLA(ポリ乳酸)の生産を行ってきましたが、今回PLA(ポリ乳酸)の抗菌効果を活かした抗菌PLAマスクの開発に至りました。

<PLAとは>
トウモロコシ等の植物を原料とする生分解性プラスチック。分解して土に還る性質をもつ。昨今のSDGsが叫ばれる世の中で、環境に配慮した素材として注目を集めている樹脂。(※詳細は下部の補足資料参照)

▲図2:18時間後(右)にはほとんど菌がいない。
試験条件:
・JIS L 1902「繊維製品の抗菌性試験方法及び抗菌効果」に準拠 ・試験方法:菌液吸着法 ・定量測定方法:混釈平板培養法 ・試験菌:黄色ぶどう球菌 ・試験機関:群馬県繊維工業試験場
※菌の培養は別の容器で行い、菌数測定の際にシャーレに菌を移動して測定。

また、グループ会社である倉庫精練株式会社(染色・加工)の商品も同ブースにて展示いたします。
同社は「抗菌」「制菌」「抗ウイルス」の3つの機能を付与する加工技術を持っており、ブースでは実際に機能を付与した商品を触っていただけます。

今回の出展での反響をもとに、生活の様々な場所で発生する菌を抑える製品の開発ならびにサステナブル製品の普及へとつなげ、世の中が安心・安全を取り戻すために貢献してまいります。

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高機能素材Week第3回 高機能塗料展」抗菌材料ゾーン
会期:2020年12月2日(水)~12月4日(金)
   10:00~18:00 ※最終日のみ17:00終了
会場:幕張メッセ
展示ブース :小間番号9-3 第2ホール C-542
出展アイテム:抗菌テキスタイル、PLA製品他
※実際に製品を触っていただける他、iPadにて自由に資料をご覧いただけます
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■会社概要
会社名 : 丸井織物株式会社
所在地 : 石川県鹿島郡中能登町久乃木井部15
代表者 : 代表取締役社長 宮本 好雄
設立  : 1956年
事業内容: 合成繊維織物の製造、IT事業
URL  : https://www.maruig.co.jp/

■本件に関する問い合わせ先
丸井織物株式会社
担当  : 宮本 米蔵、岡島 彩
TEL : 0767-76-2060
Email : a.okajima@maruig.co.jp

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<PLA(ポリ乳酸)補足資料>

(1)植物由来の生分解性
植物由来の糖を原料とするバイオマス且つ、生分解性のあるプラスチックである。
一定の環境下に置くことで加水分解が促進され、その後、微生物による生分解が進行し、最終的には「CO2」と「水」に完全に分解する。プラスチックごみによる環境破壊が問題視される中、環境に配慮した素材として注目を集めている樹脂。

(2)抗菌効果
PLAが加水分解する際に発生する“乳酸”と“酸”がダブルで抗菌効果を発揮するという点に着目。群馬県繊維工業試験場の協力を頂き、活性値5.6という具体的な数値として抗菌効果があることが分かった。(※上部の図2を参照)