「しっかり」「ちゃんと」「きちんと」という指示は標準でない。
人によってとらえ方が変わりますし、ばらつきます。
たとえば「ねじは、トルクレンチでカチッと音がするまで締めろ」という決めごとなら、
音で締めているかどうかわかります。
生産現場に限らず、職場には、こうした「標準」や「決めごと」がない仕事や、
あっても、曖昧な表現(定量的でない)仕事が多いです。
感覚と自分の経験だけで「できる・できない」「早い・遅い」と評価する。
明確な標準があるから、改善か改悪かがわかる。
作業標準書は、作業手順と時間を決めています。
作業標準書通りの仕事ができないなら、それはどこかに問題があるということであり、
作業者を訓練するか、標準作業書を変えるしかない。
変えた結果が良ければ改善であるし、悪くなれば改悪である。
何かを変えるにしてもまずはベースとなる「標準」を決めることが先です。
標準なしに変えることは、結果を曖昧にし評価を感覚的にしてしまいます。
まず標準を決めて守る。
それが、改革や評価のスタートになる。
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